グルメ漫画は名作が多い。
どの漫画も個性が大爆発してるよな。
美味しいものを食べると服が破けたり、最終回でダルシムになったり、サラミの上にレモンのっけて塩ぶっかけて食べたり、サメを一匹丸揚げにしたり、ダチョウを催涙ガスで眠らせたり、審査員の料理に麻薬仕込んでみたり、隙あらば黒スーツの男が説教してきたり、すぐ酒を飲んではプシューする女子がててきたり、ダンジョンでモンスター食ったり、日本酒でそうめん啜るやつが出てきたり、店主にアームロック、ケチ弁護士とおちゃらけ美容師が同居しながら鍋食ったり。
枚挙に暇がない。そこが魅力でもあるんだが。
さぁ、いくつ漫画名が答えられるかな?全部応えられたらそこそこの漫画好きなのではないだろうか。
グルメマンガで一番好きなワードはターフェル・ヴァイスリッターです。
ターフェル・ヴァイスリッターはもう料理人につける名前じゃないだろ。
気になって味に集中できねぇよ。
「BLEACH」に出てきても自然な名前。
そんな中、私の最近のイチオシグルメ漫画を紹介する。
それが、「鍋に弾丸をうけながら」だ。
※公式サイトへのリンク
「20点か5万点」のアンダーグラウンド紀行
主人公=原作者のエッセイ漫画である。
釣り好きの彼……失礼、彼女ジュンターロが釣り旅行の際にいった、いわゆる現地メシを紹介する漫画なのだが、行く先々が物騒で観光客が入らないような場所まで踏み入り、現地の文化と食を体感していく漫画だ。
一時期流行った「クレイジージャーニー」というテレビ番組に近い。
全体的に緩めなのだが、外国のいいところも、怖いところも忖度なく描かれている。
アメリカでの夜の散歩や外食を、いままで笑顔だった友人にガチトーンで叱られたり、ブラジルのファベーラの近くで案内人がいなければ絶対に食べられないような現地メシを食べる。
「行ってみたいけど、絶対行きたくない!」
そういう場所の文化を漫画で知れるのが本作の魅力だ。
美少女(大嘘)グルメ漫画
この漫画に男性は存在しない。
作者は二次元に脳みそをやられていて、全てが美少女にみえているらしい。
いや、自分で仰っているのだ。嘘じゃない。
まぁアングラな場所を舞台にすると筋骨隆々な男まみれになるから、いっそ脳みそバグらせて紙面美少女まみれにしちゃおっかという潔い感じ。嫌いじゃないぜ。
第一話の「マフィアの拷問焼き(料理名)」の回ではフィルターが外れた絵が一度だけ見られるが、私はこの面々の前で食事をしてもビビりまくって味しないと思う。美少女部分を除けば作者の旅行記なので、そのへんは極めてリアルである。
美少女と危険地帯というアンビバレントなノリが変に癖になる。
海外キャラクター達のノリの良さ
みんな気さくでいい美少女ばかりで、みんな主人公が友人として大好き。とにかくノリもフットワークも軽い。筆者もそこに無理に合わせるというよりは、引き気味に大人の対応してるのが面白い。
みんな日本の偉大な漫画ライターのために!とかいって危ないとこ連れてってくれるのが遠方の親戚のおばちゃん家行った時みたいで微笑ましい。
いきなりワニ取ってきたり、大量のオレンジ持ってきたり、銃もって空港まで迎えにきてくれたり、至れり尽くせりだ。原作者の人徳なんだろうなぁ。
そんなほっこり感が味わえるのも本作の魅力。
シカゴのロブさん、ブラジルのマリオザンさんがとにかくいいキャラしてる。
かわいいなぁと思うんだけど、これみんな銃持ったおっさんなんだよなぁ。
本当に名も知らない食べ物がててくる
エルビスサンドイッチ、イタリアンマフィアサンドイッチなんて知らなかった!汁だらけになるからシカゴスタンスで食べろ!靴は諦めろ!とかがジワる。
異国の果物とか食材が出てきて興味深い。
現地でしか食べられない旨さ筆頭は生の果物だよなぁ。
本当に正体不明の謎のハチミツ。謎のシーシャ。怪しいものほど人は惹かれるよな。
私は九龍城砦が好きで、分厚い写真集を買って学んだりしてた男なので、こういう漫画が本当に好きだ。手軽に異国情緒に触れられる本作は、普段漫画を読まない人にも薦められる。
緩く読めるエッセイ漫画
なんか海外旅行好きなやばい先輩のやばかった話を飲みの席で聞いているような感覚も味わえるぞ。
ちなみに前記事のピックの先輩は海外放浪中。たまに日本に戻ってきてはこういう話をしてくれるから飲みの誘いが楽しみだ。いまどこにいるのやら。あの人の動向は親ですら知らないと思う。
※ピックの先輩の話。
「鍋で弾丸を受けながら」はコミックニュータイプで連載中。
上記リンクより何話か読める。
気になったらぜひ読んでみてほしい。
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