仕事を終えて帰宅する途中、よくお使いを頼まれる。
世の中、旦那というのはお使いをする。そういうモノである。
職場近くのショッピングモールに行くことが多いのだが、やはりショッピングモールにはとにかく子供が多い。私は子供が嫌いではない。彼らは無垢故に大人にはできない変則的な挙動をする。
私が彼らと同じことをしようものなら、すぐにパトカーがやってくるだろう。
彼らと接するたびに大変申し訳ないが、「モンスターハンターシリーズ」を思い出す。
記録更新中だよ。A子よ。
無の表情で抱っこされてる「卵」のような赤ちゃんや、店内追いかけっこに興じて「チャチャブー」のように足元でチョロつく兄弟。「キングチャチャブー」は、そういう時だいたいスマホいじってるんだよな。オタクのお子さん怪我しまっせ？
レジで並んでいるときにカートを押す女の子に「ブルファンゴ」よろしく追突されたこともある。
あまりにも突然過ぎて「ﾝｱｧｲ！？」とポッケ村の村長のように情けない声を出して振り返ると、直立で女児が立っていて、「ごめんなさい！」ってハキハキ大声で言われるもんだから「こちらこそすいませんね」って謝ってしまった。
人間大声で謝れば世の中の8割の事は解決できるってことをあの若さで体得してるんだな。あの子は将来有望だと思う。
今日は「ゲリョス」に会った。
買い物を終えて、自動ドアへ向かう途中に、男子児童が倒れていた。
ギョッとして、思わず足を止めると、男子児童と目が合う。なんで気まずいんだなんて思っていると、彼も気まずそうに顔を伏せた。
これはアレだ。駄々っ子だ。
しかも、本人が振り上げた拳を下せなくなってるパターンのやつ。彼は何が欲しくて死んだふりなんかしてるんだ。
少し離れた位置に母親らしき方が見え、困惑している様子の私に申し訳なさそうに会釈する。私も気にさせてしまって悪いなぁと会釈を返すした瞬間。
「ワギャー！！オァァァーッ！」
と咆哮が響き、男児がのたうち回る。
あっ、これ既視感がある！
ゲリョスの死んだふりの挙動だ！
「やめなさいッ！歩く人の邪魔になるでしょッ！」
鋭く飛ぶ母からの貫通弾のような鋭い叱責。いや、邪魔になんて……いや邪魔ではあるが。
男児はぐっと怯む。おっ。効いている。効いている。
大丈夫か？ 立てるか少年？ まだ戦えるか？
なぜかセコンド目線でオロオロする私。
私は往々にしてこういうやりとりに勝手に巻き込まれてはオロオロしている。
こうやってよく外でオロついているわけだ。（アラフォー）
彼は何がそんなに欲しいのだろう。もう、私が支払うからこの辺で手打ちにしないか？
あのお母さんはきっと折れない。あの体勢に入った親御さんは絶対に折れないんだ！「親の矜持バフ」がかかり始めてる！ あの瞳に燃える炎をみてごらん！ 怒りに満ちたラージャンみたいな君のカーチャン（ﾗｯﾌﾟ調）をみてごらん？ あれに勝てるのかい？
君、（HR）いくつだい？
君にもそれがなんとなくわかっているんだろう！？
もう、終わりにしよう！こんな不毛な戦い！
こんな聞き分けのいい男児は存在しないと思う。
と語りかけてやりたいが、流石に人の躾に横槍入れるほど無粋な男ではない私。なによりもまだ逮捕されたくはないし、彼と一緒にあのおっかねえ母ちゃんに怒られるのもごめんだ！
ぐっと堪えて店内を後にした。すまない少年。私は力には慣れない。
後ろからは
「ｵｶﾞｱｻﾞ！ ｵｶﾞｱｻﾞｰ！ ｳﾞｧｱｱｱｱｱｱｱ！ ｽｳｨｲｨｨﾁﾞｨｨｨ！ ｷﾞｬｱｯﾃｰｰｰﾝ！」
と聞こえてきた。
これは！最終形態のデスメタル児童状態だ！ 勝負も大詰めだなぁ。
それにしてもSwitchとは大きくでたな。
勝率はあまりに低い。部が悪い賭けに彼は負けたのだ。
その意気やよし！ クリスマスに再チャレンジだ。なぁにあと３か月の……
えっ？ あと３か月で年末！？（おっさん戦慄中）
というわけで、久々にモンハンライズ起動している。なんかモンスター増えてる。
傀異克服ってなに？ 傀異克服したなら通常に戻るんじゃなくて強くなるの？
じゃあ私もコロナ克服したからコロナ克服○○って名乗ったほうがいい？（皮肉）
まだゲリョスはいないようだ。別に待ってはいない。
ちなみに私はランサーです。
モンスターを倒すより、ジャスガに生きがいを感じます。
ジャストガードをするために、狩にでてるって業が深いよな。
私が攻撃そっちのけでジャスガしまくってガハガハ笑ってたら、友人に「バッティングセンターに行け！」って怒られた。
エサクタ！
