プレイが終わりましたのでレビューします。
あらかじめ、そして改めて申し上げます。私はジェットセットラジオのリスナーです。よってこのBomb Rush Cyberfunkは贔屓目に紹介してしまうと思いますのであえてキツめにゲームとして評価します。
☆ネタばれはありません。
☆あくまで主観です。そこをご承知おきください。
☆私は社会人、アラフォーウィークエンドゲーマーです。
本当はスクリーンショットをたくさん撮りためているんですが、製作チームが海外なので、著作権などの注意書きが読めず……。画像使用していいものかわかりませんので、自重いたします。
この辺詳しい方どう判断されてるのか教えてほしいです。
このゲーム、グラフィックと世界観が評価のすべてになるといってもいいので、ぜひ載せたいんだけどなぁ。
各々動画をみてください。
おっさんは責任とれないことはしないようにしてるんだ。
プレイ時間
10時間~
各フィールドわりと細かく回っており、グラフィティは8割方ボムしていると思います。それでもこのくらいの時間ですね。
サクッと遊ぶゲームです。思い出した時に引っ張り出してきて遊ぶくらいがちょうどいいと思います。酒飲みながら、ゲハゲハ笑いながらビートとグラフィックでキマるゲームです。
ストーリー
頭を吹っ飛ばされた主人公が、自分のルーツを探すためにストリートを駆け回るというのがわかりやすいあらすじです。
この手のゲームのストーリーはあってないようなものが常ですが、想像以上にちゃんとしてました。
が、基本的にやることは同じです。
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ストリートでグラフィティをボムし、ポイントをためる。
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敵のチームでてくる。
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スコア合戦する。
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回想(ストーリー本筋)
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次チャプター
グラフィティを書くにはそこそこ広いフィールドを走り回る必要があるので、同じところを行ったり来たりしまくります。どうやってあんなとこ登るんだ?みたいな楽しみがあったりもしますが、ぶっちゃけ飽きてきます。
短いプレイを重ねていくタイプのスタイルがいいゲームですね。腰を据えて攻略だ!という気持ちでやってしまうと、グラフィティをボムするだけのゲームになるので、楽しさ半減します。
グラフィック
いろんなジャンルのグラフィティアート、各エリアで表現したいコンセプトがはっきりしていてとてもよかったです。
音楽、フィールド、グラフィティアート、キャラデザインの調和が素晴らしく、どこで止めてスクショを撮っても勝手に絵になります。これって割とすごいことだと思っていて、この部分にこのゲームの魅力が集約されているといっても過言ではありません。どこを切り取ってもクールです。
プレイ画像をみて、かっこいい!とおもったなら買っていいと思います。
私はマターンのネオン街みたいな雰囲気がバリクソ好きです。
BGM
様々なアーティストが参加。楽曲提供しているので、好みなどはあるかもしれませんが、レベルは非常に高いです。プレイできるサントラとして買ってもよいかもしれません。曲数はそこまで豊富なわけではないです。自分で好きなMIXを選んで流すことができますので、好みの音楽に合わせて街を駆け巡れます。
難癖つけるのであれば、ちょっとハウス系、チルHIPHOP系の楽曲が多いと感じました。FUNKをゲームタイトルにつけているのだから、もっとコッテコテのファンク、ディスコミュージックモリモリでよかった気がします。これは新規の若い子が好みそうな曲を選んでいるのかな?
やはり長沼英樹様の曲が流れ始めると自然とトリックでビートを刻んでますね。
サイコウウウウウウウウ。
私が好きな曲は
I Wanna Kno 2 Mello
JACK DA FUNK 長沼英樹
GET ENUF ←これ一番好き。
Condensed milk cyber milk ちゃん
世界観に合うのでピーナッツくん楽曲提供して欲しい。
結局どういうゲームヨ?
ジェットセットラジオ(フューチャー)です。
といえばわかる人にはわかるのですが、もう少し詳しく説明します。
バンカラ街を走り回ることに特化したスプラトゥーン3。ゲーム自体は3Dマリオシリーズを想像してください。(かなり乱暴ですけど)
基本的にはジャンプしてオブジェクトに飛び移っていくアクションゲームです。
戦闘要素はほぼないといっていいでしょう。
ソニックアドベンチャーのようなレール移動や、グラフィティを描く、移動の際にトリックを決めて点数を伸ばすというゲームです。トリック自体はワンボタンですし、グラインドも接触すれば自動で行われますので、普段ゲームをしない層でもプレイはできると思います。ゼルダブレワイのほうが10倍ムズイです。
ただ、スピード感があるプレイになりますので、反射速度、目測でのジャンプなど、空間把握能力は結構使います。でもご心配なく。慣れますし、難易度はかなり優しいです。よほどのことがなければゲームオーバーになったりはしません。
っていうかゲームオーバーないんじゃないかな。私はなりませんでした。
マリオのようにステージクリアで終わり!ってわけではないので、ぼんやり街を走り回るだけの時間が生まれたりします。
そこを気持ちよくさせるためのBGM、グラフィックがあると思ってください。
そういうゲームです。
良かった点
ライトに楽しめる。
音楽、グラフィックを中心にダンスする感覚でゲームできる。
フィールドを楽しめるようなオブジェクトがあり、スケボーでスポットに何度もアタックするような感覚が楽しめる。
令和のジェットセットラジオをプレイできる。
※パクリとサジェストがでたりしますけど、物は言いようかと……。
私はリスペクトがふさわしい表現と思いました。ジェットセットラジオ好きですけど、嫌悪感は全くなく、むしろ感謝しかありません。
悪かった点
できるだけジェットセットラジオ贔屓しないようにアクションゲームとしての評価で書きます。
単調に感じる。
難易度が低すぎる。
スコアの意味が薄すぎる。
トリックを決めて、スコアを伸ばす利点が少ないです。
steepや、skateシリーズのようにスコアアタック要素をもう少し充実させてもいいかと思います。
一部マップデザインが不親切。
この手のゲームで高低差が激しいとか、多階層でリトライ性が損なわれるマップデザインはマジでストレスが溜まります。リワインドみたいな機能をつけると興覚めなので、ショトカを盛るとかうまくやりくりしてほしかった。
またグラフィックの都合上、オブジェクトが背景と同化して、どこに進めばいいのかわからなくなる場面もありました。ナビはあるのですが、下記にある通りなので、わかりづらいです。
マップが見づらい。
このゲームのすべてはゲーム内のガラケーで確認します。
マップもそうなのですが、画面が小さく、簡易マップなので、携帯片手にながらスケボーするシーンが増えます。多階層だともはやなにを指しているのか不明になります。世界観を表現する手段として「ガラケーUI」はかなり好きなのですが、その弊害ですね。
警察が悪い意味でジャマすぎる。
このゲーム、フリースケートがメインコンテンツで、グラフィティをボムしていない場所を埋めていく楽しさが魅力です。
ただ、グラフィティを一個描くたびに警察が飛んできます。
それがまた悪い意味で絶妙な邪魔さ。
グラフィティアートには破壊的なロック精神があるので、要素として警察は必要です。ただ、それを含めて楽しめる作りに昇華して欲しかった。
GTAのようにチェイスする楽しさがあるわけでもない。執拗に追いかけて来てバトルをするとかでもない。かといって致命的な邪魔をしてくるわけでもないので、積極的に対処しなくてもなんとかなります。
でも無限湧き。ほっといても決して消えはしません。忘れかけた頃に画面外から見えない弾丸が飛んできて流れを止められる。マジで萎えます。この程度の妨害ならやらない方が良くない?
やるならそこにもゲーム性をしっかりもたせてほしい。
トイレにいって着替えれば手配度は下がるのですが、上記要因もあり、トイレがどこにあるのか非常にわかりづらい。
ジェットセットラジオを再現しているのはわかりますが、リトライ性が下がるのはこの手のゲームでは致命的なストレス要因です。
警察が出るイベントエリアとそうでないエリアを区画分けするとかしてもよかったような気がします。
グラフィティを描くたびに止まるゲームテンポの悪さ。
魅力あふれるグラフィティがたくさんあるので、この絵柄をボムしたいと思うのですが、このゲームスティックできちんとラインを描かないと、狙った絵柄が描けません。そのたびにゲームも止まるし、ラインもいちいち覚えてられません。
S、M、L、XLで設定できるようにしてくれればよかった。
あと描いた後のSEがしょぼめ。デレッテ!!が欲しい。
総評
かなり人を選びます。ストリートカルチャー好きは買いましょう。
私は好きです。でも人には薦めません。
私はもとよりジェットセットラジオをプレイしていて、ゲームのコンセプトを理解しており、世界観にハマる準備がもう整っている状態で始めているので、別に値段がいくらでも買っています。
ただそうじゃない人もいるでしょう。
4500円~4990円という価格設定。
ライバルが多い中で、この内容で、この価格は結構強気だなぁと思います。
ちょっとお金を足せばゼルダ、マリオ、ポケモンなどビッグタイトルが買える値段です。フォートナイトにいたっては無料です。
ここで戦うには正直なところちょっと難しいかなと思いました。
悩んでいる人はセールになったら即買いを薦めます。
インディーゲームの良さは価格が安く、サクッとできて、味わい深い。という部分にあるので、この価格設定と内容だと、メジャーゲームとインディーゲーム、ちょうどその隙間って感じで手が出しにくいと思います。
ローカライズ、多数のアーティストの参加などで費用がかかるのも理解できますので、なんとももどかしいですね。
私はゲームというより「動く画集とCDのセット」を買った感覚です。
純粋にアクションゲームとして楽しむ!という点では正直同価格帯の他ゲームに劣ります。
逆に言うと、アートとしてみれば最高だということです。この世界観に浸ることが目的で、ゲーム性なんて割と瑣末なことなわけですよ。そう思える魅力はあります。だから勘違いして、アクション目当てに買わないほうがいいです。そうなると途端にこのゲームの価値が下がるので、あえてキツめにレビューしてます。
こういったコンセプトのゲームは今のところこれでしか遊べませんし、それだけで価値あるものかと思います。
令和にこのゲームができてよかったです。
開発チームに敬意を。
感謝いたします。