ミソジノハカバ

脳内のガラクタ置き場。フィクションとノンフィクションが入り混じったカオスです。ゲームの話が多いですが、おもしろいと思ったことはなんでも書き留めます。

STREET FIGHTER 6 ~昇竜拳が出ない(老化現象)~

でたわ。

 

といっても発売してからだいぶ経過しており、先日はEVOと呼ばれる格ゲーマーたち大熱狂のお祭りがひと段落ついたところである。

 

 私も御多分に洩れず購入し、大学生から使っていたアーケードコントローラーを新調した。正直ゲームのコントローラーとしてはあまりにも高い気がする値段ではあった

そこは社会人の力を遺憾なく発揮させていただいた。

 

 そう。私は奥さんにできるだけ元気よく、笑顔で、ハキハキと。

 

ゲームのコントローラーを買うお金をください

 

 とお願いするだけでよかった。

 なぁんにも恥ずかしいことなんてない。本当さ。

とっても嫌な顔をされたけれど、何度も繰り返せば大丈夫。そのうち人は「いいよ」っていうから。

人間あきらめてはいけないって誰もがよく言ってる。

 

そうだろ?

 

 ガラにもなく発売日を待ち遠しく思い、新しいアケコンをなぜか鉄拳7で試してみたり、古いアケコンを見て「今までありがとう」なんてつぶやいたりした。

 古いアケコンも心なしか私を温かく見守ってくれているような気がする。

 トイストーリーを見たからかもしれない。気のせいってことですよね。それ。

 

 こうしてあっという間に訪れる発売日。おっさんの時間は少しずつ加速していく性質があるので、あと3か月とか思ってたら、もう発売していたくらいの感覚だった。

「らせん階段」 「カブト虫」・・・とか唱えるまでもない。

 

 私は恋焦がれた女性に合うような気持ちでゲームを開始した。

 

 ストリート調のスタイリッシュなUI。

 STREET FIGHTER 3を思わせるクールなBGM。

 やたら充実しすぎたトレーニングモード。

 格ゲー初心者をコマンドから解放したモダンモード。

 電脳空間にゲームセンターを作り出したバトルハブ。

 従来のストーリーモードとは一線を画すワールドツアーモード。

 ラグを感じさせないネット対戦。海外勢とも対戦可能なレベルは驚いた。

 

 これは間違いなく、コンシューマー格闘ゲーム史上最高の出来だといっても過言ではない。非の打ち所がない。

 

 これは万人におすすめできる!

 モダンモードが搭載された今、初心者こそやってほしい格闘ゲームだ。

 ぜひ、一度プレイしてほしい!

 

 

 

 なんて私は言わないぞ。

 君たちくれぐれも騙されるんじゃないぞ。

 格闘ゲームはどこまでいっても格闘ゲームなんだ。

 

そこに待っているのは果てしなく続く長い長い坂道(茨もついてる)だ。

 

 今回はとにかくシステムのためか、ゲーム展開が速い。

 DI(ドライブインパクト)、DR(ドライブラッシュ)、対空、投げの対応を読みあいしつつこなさなくてはならない。

 

 おじさん無理だ!インパクト一生返せない!

 

 またキャラクターも非常に尖った性能をしている。

 よくいえば個性的。

 悪く言えばクソ要素のぶつけ合いが起こりやすいゲームである。

 対策しなければ、飛んでくる力士になんども殺され、異世界転生してしまうだろう。

 

 力士を対策した後は、バレエ柔道とか、リニア柔道とか、画面端柔道とか対策しなくてはならない。

 助けて! 谷 亮子さん!

 

 私はキャラクターデザインでジェイミーを使用することにしていたのだが、このキャラ不可解で、酔えば酔うほど強くなる奇抜な性能をしている。

 酔いレベルは4まで上がり、4になると無類の強さを発揮するわけだが、酒を飲むのにかなりのリスクが発生する。

 がんばって酔いレベル4にあげるころには試合はもう終了間近である。

 

 しかも、

 

 ジェイミー君は肝臓があり得ないほどに強く、前ラウンドに飲んだ酔いは持ち越さない。

 

 なんだよ。あんなに酔っぱらってたのに。どういう理屈なんだよそれ。その肝臓、私にもくれよ。最近すぐ具合悪くなるよ。

 

 なぜ、彼は酔えば強いのが分かっていながら事前にお酒薬湯を飲んでこないのか。

 試合をなめているのか? はたまた飲んできているけど、その肝臓の強さ故、到着前に酔いがさめているのか? その答えは彼にしかわからないだろう。

 

 そんな彼に、社会人として一言格言を贈ろう。

 仕事は準備が8割なんだよ?

 

 またプレイヤーがみんなうまい。すげえわ情報社会。

 YouTubeをみればごろごろキャラ対策方法、強い行動がでてくる。

 

 調べなくてはボコられる。調べてもボコられるときはボコられる。

 じゃあ操作が簡単なモダンモードに移行しようかとも思うが、10年以上入力し続けた昇竜拳が、タトゥーのように深く刻まれている。

 もはや呪いである。

 

 勉強してボコり、勉強してボコられを繰り返す。これは永遠に終わらない。

 賽の河原か?ここは。

 

 負けがこみせっかく買った高級コントローラーをチンパンジーのごとくはたきまわす私。それをみてあきれる家族。

 

 いいか。ここが地獄だ。

 

 このゲームマジで怖いのが、こんな遊びでストレス溜めてどうすんだ。もう二度とやらぬ! と電源を切っても、次の日またトレモにいるんだ。

 

 なんだよこのゲーム。特級呪物じゃねぇかよ。

 

 DJのDRからの投げの声が耳から離れない

 

 アッハハー! ンーッ! マッ!

 

 悪いことは言わない。購入を考えているおじさんはすぐに引き返した方がいい。

 

 おまえにもくににかぞくがいるだろう。