ミソジノハカバ

脳内のガラクタ置き場。フィクションとノンフィクションが入り混じったカオスです。ゲームの話が多いですが、おもしろいと思ったことはなんでも書き留めます。

【雑記】溶岩おじさんは存在するのか?

 嫌な思い出は消えないとよくいう。どうやら原始人のころの名残らしく、同じ失敗をして命の危機に陥らない様にするためらしい。そう考えると思い出が急に安っぽくなる気がするので、私はこの説があまり好きじゃない。どうにもロマンに欠ける。

 

 嫌な思い出同様、笑いすぎた思い出ってのも同じレベルで消えない。

 これからする話は小学校5年生くらいの時の話になるが、未だに教室の匂いまではっきりと思い出せる。きっと発言した当人は覚えていないだろうが、私の中にはしっかり刻まれているエピソードの一つだ。

 アラフォーの現在でも笑えるのだから彼はセンスがいいと思う。

 そんな思い出話に付き合ってほしい。

 

 あれは小学校の理科の授業だった。プレート、マントル、溶岩なんかの原理を教師が説明していた。理化学を選ぶ教師なのだから、気質はアカデミックなオタクだったのだろう。特に溶岩について熱く語っていた。生意気な女子がいれば、「先生授業進めてください」と叱責されるレベルで興が乗っていたのを覚えている。

 岸部露伴かテメェ~は。もはやそれは教師の私語である。

 

 当然ながら私は溶岩になんて微塵も興味がないので、隣の席のT君と、こそこそ話しをしていた。

 こそこそ話しっていうのはバレるまでがワンセットのようなもので、ご多分に漏れず、我々のこそこそ話しもバレ、教師の逆鱗に触れるわけである。

 「おい! そこの2人! 立ちなさい! 今、先生がいったことわかるか!? 溶岩はどうやってでできているか、答えてみなさい!」

 教師は古典的な方法で私とTくんを吊し上げ始める。

 一瞬で凍り付く教室の生徒たち。

 あなたが逸脱した溶岩の話をするのが悪いなんて思えるほど、当時の私はひねくれてはいないので、オロオロとしていると、Tくんはそんなのどこ吹く風といった様子で、毅然と先生を見つめ返していた。その様子をみて、不思議な頼もしさを感じたものである。

 彼は、怯みもせず、悪びれもせず、本当に当たり前のことを聞かないでくださいという姿勢で、

 

「溶岩をつくるおじさんが溶岩をつくっています」

 

と答えた。

 

!?(疾風(しっぷう)伝説特攻(ぶっこみ)の拓(たく)方式)

 

本当に教室の全員がこうなったを覚えている。

「溶岩をつくるおじさんが溶岩をつくっています」

 そんな神話に出てきそうなおじさんいるか!とあとから理性が追いかけてきて、急に笑いが後追いしてくる。脳内には溶岩まみれのおじさんのイメージが、疾風のように走り回っている。

 私は笑いをグッと堪える。吹き出しそうになる鼻水を必死で啜り、その場を耐え凌いでいた。

 

 先生も拳を振り上げた手前笑えず、

 

「オッ……ファ! そ、そんなわけあるかぁ! じゃあおじさんはなんで溶岩なんて作ってんだ! どこで作ってんだぁ!」

 

とT君を説き伏せようとする。

もはやフリにしかなっていない。

 

マントルで作っています。なぜなら溶岩を作るのがおじさんの仕事だからです」

 

 Google広告のようなセリフ、今でも鮮明に思い出される。

 おそらく適当に耳に入った単語を並べたのだろう。意味不明であるが、謎の凄みを感じる。

 

 先生はとうとう吹き出してしまい、「ンッフィ座れいっ!」とだけいい、しばらく顔を真っ赤にしてブルブル震えていた。

 

 どういうわけか、彼は天才的に作り話がうまかったのだ。

 授業が終わった後はどっとみんなが彼を囲み、存在しない「溶岩おじさん」の話をしてくれと話題をかっさらっていた。

 彼は訛りのキツイおっさんの口調で、大鍋をかき混ぜる演技をしながら

「おじさんねぇ〜! こぉ⤵れ仕⤴事だからァ⤴」

 とありもしないモノマネをしていた。

 存在しないモノマネ、それはもうオリジナルの君だ。T君。

 

 彼の凄さは、ああ言えばこう言うの反射速度と、妙に生々しいリアリティがあるというところにもあった。

 

・おじさんはマントルで日に3回溶岩を吐いて、鍋に溜めるのが仕事。

・長い棒をもち、固まらないようにいつも混ぜている。

・溶岩の吐きすぎで、前歯がない。

・洋服はすぐ燃えてしまうので、岩のパンツ一丁。

・おじさんでも溶岩は熱い。鍋でかき混ぜるときは跳ねない様に長い棒を使う。

・週3日休む。

 

 など、数々の質問に脚色まで加え、涼しい顔して答えていくのだ。

 あまりにも普通のことのように答えるので、一部では「溶岩おじさんは本当にいるんじゃないか?」と噂するものまで出る始末。クラスは混迷を極め、誰も授業を聞いていないことを証明してしまう結果となった。

授業を聞きなさい。

 溶岩おじさん実在説が流れると、一部良識ある女子が「嘘を言っちゃだめだ!」と彼に忠告するのだが、「溶岩ができる瞬間をみたことがないのに、なぜ嘘といえるのか!」 とソクラテスみたいなことを言って困らせてはニヤニヤとしていた。

 嫌なクソガキである。

 神話ってこういうやつが作っているに違いない。

 確かに溶岩おじさん、古事記に出てきても違和感がない気がしてきた。

 危うく片田舎の小学校で新たな神話が生まれるところだったのか。

 あぶねぇ。



 

これ、多少脚色はしてるけど、8割実話です。

本当に彼は天才だったんだと思う。

あの知恵と話術、悪いことにつかってないといいが。

 

マグマは、ドロドロにとけている岩石のもとであり、このマグマが地上に出て冷えると、岩石になります。

(中略)


人間はまだ10kmくらいしか地球にあなをほることができません。そのために、地球の中のことは、まだまだわかっていないことがたくさんあるのです。

 

引用元:Gakken キッズネット 

「マグマ(よう岩)はどうしてできるの,何からできるの」より

引用URL:

https://kids.gakken.co.jp/kagaku/kagaku110/science0301/

 

筋肉料理研究家マグマ中山の「マグマスパゲティ」とは関係ないらしい。

(元気がないときはこれを見ながら笑い泣きしながら出社しています)

 

最後に学校にいた奇人変人で笑った話一覧を書き記して〆とする。

今思えば価値観もなにもごっちゃまぜになっている学校こそ笑いが生まれる場所だったなぁ。

 

・「安保」を「ヤスタモツ」と読んで頭を叩かれたSくん。

 

・クラス内ネットワークに実名でアカウントを作るという情報の授業中、指示を無視し、なぜか富来渦(トム・クルーズ)でアカウントを作成し、強制退出を命じられたHくん。

 

ドラゴンボールトランクス(青年)ガチアンチで修学旅行バス内の半分の時間、トランクスの文句を言い続けたO君。

(僕は父さんを超えた!とか偉そうにベジータに説教した挙句、セルに負けたのが気に入らないらしい)

 

こち亀の「海パン刑事」の本名が「汚野武(きたのたけし)」だということを知り、笑いすぎて衝動的に窓ガラスをパンチして割り破り、手の甲を8針縫ったM君。

 

よくまぁここまで個性豊かな奴に会えたものである。

人との出会に感謝しようね。

もうこういう「奇跡の人」枠はもういい。お腹いっぱいである。

 

最近ゲーム以外の話しまくってるなぁ。

電脳遊戯備忘録からブログの名前変えようかしら。

 

 

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