私はゲームが大好きなのであるが、時に出会いの瞬間を間違えたと感じるゲームがある。大人になって良さを理解するとか、当時は興味がなくプレイしなかったものなど。
RPGなど色褪せない名作はいつ何時やっても輝きは色あせないのだが、ゲームの性質上どうにもならないものが存在する。
それが対人戦を前提としたゲームだ。
これには明確な旬がある。
私はXBOX360ユーザーであり、PS3と比べると、この対戦人口というのは大きな問題となるものであった。
一部はフレンドが付き合ってやってくれたゲームもあり、その欲が満ちるものであったが、私がプレイしていてただ一つ、対人戦がどうしてもできなかったゲームがある。GUILTY GEAR 2 -OVERTURE-
それがGUILTY GEAR 2 -OVERTURE-(以下GG2)である。
XBOX360版ナルティメットストーム3ですらなぜか投げ連打しかしない海外勢とマッチングした。閃光の輪舞DUOですら対戦することはかなった。(センコロファンはすみません)
しかしこのGG2に関しては4時間マッチング待機しても、一度もマッチングはかなわなかった。
私は当時ギルティギアシリーズをプレイしており、ゲームセンターでもプレイさせてもらっていた。
そんな中で、XBOX360でもGG2が発売されていると聞いて、すぐに購入を決めた。もう、かなり時間が経過している状態だったので、手に入れるのも難しかった記憶がある。しかしながらギルティギアだぞ?対戦相手には事欠くまいと、喜び勇んで買いに出かけたのを今でも覚えている。
私は発売日にギルティギアイスカを買う男だ。ここで買わずしてなんとする。
このゲームの何がすごいというと、RTSと格闘ゲームを融合するという荒業をやってのけたとにかく尖ったゲームなのである。簡単に言うと、将棋とボクシングを混ぜたようなゲーム性である。
王を取りに行くのは変わらないのだが、その間、将棋の駒同士をぶつけあってもよいし、対局者同士で殴りあってもよい。という物騒なゲームなのだ。
プレイヤーは好きな操作キャラクター(マスター)を選択しプレイする。
キャラには特色があり、RTSの部分が強い(将棋の駒)が強いキャラクターもいれば、格闘ゲーム部分が強い(筋肉)キャラクターが存在する。
いくらRTS部分を緻密に行おうが、強いプレイヤー操作キャラが突っ込んできて前線をボコボコにしていくこともあるし、逆に自分が気持ちよくコンボを叩き込んでいようが、軍勢が押され、負けてしまうこともある。
難解なゲームシステムではあったが、斬新であり、BGMも素晴らしいゲーム。
当時の私はこのゲームにはまった。
wikiを読み漁り、コンボを覚え、複雑なシステムを何とか理解した。
CPU相手に何度も練習を繰り返し、定石なども攻略情報をみて覚えた。
なんせ複雑なゲームだ。理解を深めなくてはならない!
キャンペーンモードを何度もクリアし、いざ実践だ!と息巻いてオンラインへいく。
そこの広がるのは虚無。荒涼とした電子の海である。
私は絶望した。結構練習してた。丸一日攻略サイトで勉強していたこともある。
通信空手のほうがまだ有意義なのではないだろうか。
嘘だろ?XBOX360版のTUROKとかいうわけのわからないゲームでも2人はいたのに。
ゲームはとってもシビアな世界。
どんなにいいものでも時がたてば廃墟となっていくのだ。
wikiを読むと、そんな時代の波に立ち向かうレジスタンスのような集団を見かけるが、私はとてもじゃないがそこには入れない。そんな覚悟はないのだ。
GG2もsteam版が出たからやっとXBOXをしまえるな!というコメントに戦慄した。
君たちの中にもそんな時代に対抗するレジスタンスがいるかもしれない。
私はあなたたちを心底尊敬する。
私はもうそこへはいけない。
GG2。あと死ぬほどやったマックスアナーキー。
思い出の中でじっとしていてくれ。